セガフェイブ

株式会社 セガフェイブ：玩具とアーケードゲームの融合

株式会社セガフェイブは、セガグループの完全子会社として、玩具とアーケードゲームの開発、製造、販売を担う企業です。その歴史は、戦後の日本における玩具輸出を牽引した老舗玩具メーカー、ヨネザワにまで遡ります。ヨネザワはミニカーシリーズ「ダイヤペット」などで広く知られていましたが、1994年、セガ・エンタープライゼス（現株式会社セガ）傘下に入り、「セガ・ヨネザワ」と社名変更しました。この買収は、ヨネザワのソフトウェア事業部門を子会社「エスパル」に移管した上で、セガがエスパルを買収するという、複雑な手法が取られました。

その後、1998年には社名を「セガトイズ」に変更。2000年には犬型ロボット「プーチ」が大ヒットし、1200万個を超える販売数を記録するなど、数々のヒット商品を生み出しました。また、ラジコン玩具で有名な大陽工業の事業も2007年に買収し、一時的に「タイヨー」という子会社を設立して事業を展開しました。

セガトイズ時代には、セガからの転籍者も多く在籍していたことから、エレクトロニクス技術を生かした玩具開発に強みを持っていました。近年では、セガが過去に発売した家庭用ゲーム機をミニチュアサイズで復刻した商品群の開発にも貢献。特に、2020年12月に発売されたアーケードゲーム筐体「アストロシティミニ」は、セガトイズが企画・開発、セガが販売を担当する形で大きな話題を呼びました。

2024年4月、セガはアーケードゲーム事業をセガトイズに吸収分割しました。これに伴い、セガトイズは社名を「株式会社セガフェイブ」に変更。同時に、ダーツライブとセガ・ロジスティクスサービスもセガフェイブの子会社となりました。セガフェイブは、アミューズメントコンテンツカンパニー（アーケードゲーム事業）とToysカンパニー（玩具事業）という二つの社内カンパニー制を導入し、新たな体制で事業を展開していきます。セガサミーグループにおけるアーケードゲーム事業の移管は、2020年4月以来4年ぶりとなります。

セガフェイブの事業内容

玩具事業

セガフェイブの玩具事業は、幅広い年齢層をターゲットに、多様な商品を展開しています。代表的な製品としては、家庭用プラネタリウム「ホームスター」シリーズ、動く絵本プロジェクター「Dream Switch」、サプライズトイ「WHOareYOU?」などがあります。また、アンパンマン、クレヨンしんちゃん、ディズニーキャラクターなど、人気キャラクターを起用した商品も多数展開しており、これらのライセンス事業も重要な柱となっています。過去には、ミニカー「ダイヤペット」や電子ペット「プーチ」など、社会現象を巻き起こした製品も手がけてきました。

アーケードゲーム事業

セガから移管されたアーケードゲーム事業では、ビデオゲーム、トレーディングカードゲーム、メダルゲーム、オンラインクレーンゲーム「セガ UFOキャッチャーオンライン」など、幅広いジャンルのアミューズメント機器を提供しています。セガ、セガ・インタラクティブ時代の製品を含め、長年に渡るノウハウと技術力によって、エンターテインメント性の高い製品を世に送り出しています。また、日本アミューズメント産業協会のAMマシン事業部の会員資格もセガから承継しています。